ハワイの南風「コナウィンド」が伝えるものとは

6明けましておめでとうございます。
年末年始を帰省先でのんびりと過ごした方、イベントに行って楽しく過ごした方など様々でしょうが、皆さん良い新年を迎えられたことでしょう。

2014年を迎え、ハワイウォーターには新しくキャラクターの「ピュアちゃん」が誕生しました。
くるくる変わる様々な表情が魅力的なピュアちゃん。
これから色々な場所で活躍しますので、応援よろしくお願いします。

そんなピュアちゃんの生まれ故郷であるハワイでお正月を過ごした方も、いるのではないでしょうか。
お正月をハワイで過ごす日本人が多い理由は、「日本語が通じる」「快適な気候で過ごせる」の二点が主に挙げられますが、実はここ数年冬のハワイの快適な気候が徐々に失われつつあるとのこと。
現地に居住している方たちは気象の変化を肌で感じ取っていますし、年に1~2度旅行で訪れる方であっても、気候の違いを感じるようです。

その理由には、「トレードウィンド」と「コナウィンド」と呼ばれる、ハワイの気候を左右する二種類の風が関係しています。
日本のように四季はありませんが、ハワイには雨季と乾季があり、1月は雨期。
ただ、日本の梅雨のようにジメジメとした雨が続くのではなく、スコールが断続的に起こるだけなので、雨季でもTシャツ一枚・傘無しで過ごすことができるのです。

DSC_1742なかでも、雨季の時期に吹くコナウィンドと呼ばれる南風は、気温30度を超えるハワイの大地に更なる温度と湿度をもたらします。
「南国は暑いけれどもカラッとしているので過ごしやすい」と聞いたことのある方も多いでしょうが、カラッとした気候をもたらすのは乾季に吹く北風のトレードウィンドのおかげ。
暑い時期に乾いた冷たい風が吹くことによって、南の島特有の気候を作り上げているのです。

しかし近年、気持ちの良いトレードウィンドが吹く期間が短くなっており、その反対にコナウィンドが吹く期間が圧倒的に多くなっています。
そのため、これまで乾季だった時期でも蒸し暑くどんよりした日々が増えているのです。

しかもハワイのイメージといえば「青い空に澄んだ海」ですが、雨季の時期には空が白く霞み、どんよりとした空気が漂います。
この空が白く霞む現象にも、コナウィンドが大きく関係しており、コナウィンドが長引けば長引く程、ハワイらしからぬ景色が続くのです。

この白く街が霞む原因は、キラウェア火山の火山ガス。
南から吹くコナウィンドはハワイ島のキラウェア火山を通るため、火山ガス(霧)は風とともにハワイ全土に広がります。
地元では火山ガスの事をヴォルケーノ・スモッグ、略してVOG(ヴォグ)と呼び、現地の方たちは天気予報で天候よりも風向きをチェックするようです。

vogday
しかも日本の花粉と同様に、VOGは鼻水・目の痒みといった症状を引き起こすなど、健康状態にも影響が出ます。
VOGは昔から起こっていた現象ではありますが、コナウィンド長期化とともに、年々健康被害が増しているようです。

このような異常気象の原因は、環境破壊や温暖化。
世界のどこかで起きている環境破壊が、遠い南の島にも悪影響を及ぼしていることを、透き通ったハワイウォーターを手にした時、少しだけ思い出してみてください。