水分量80%以上の夏野菜で夏を乗り切ろう!

natuyasai8月も終わりに近づき酷暑は過ぎ去ったものの、まだまだ油断はできない昨今。
昨年は9月下旬であっても最高気温は30度以上のところが多数観測されるなど、過ごしやすくなったといっても、秋に向かうのはもう少し先かもしれません。

しかしながら、梨や巨峰といった秋らしい果物が既に出回るなど、食べ物は秋を先取りしていますが、まだまだ暑いこの時期に食べて欲しいものが水分たっぷりの夏野菜。
最近ではトマトもきゅうりも年がら年中手に入ることから、季節感を忘れがちですが、「旬」のものを食べることは、その季節に適応しやすい体をつくることにも繋がるのです。

ヒトは暑いと汗をかいて体温を調整しますが、実は体温を下げるには非常にエネルギーを使います。
しかも水溶性であるビタミンB1は汗によって放出され、体内では活性酸素の増加によってビタミンCが消費されるなど、「ただ暑い」だけで、様々な栄養素が普段よりも消費されてしまうのです。

なかでもビタミンB1が欠乏すると起こるのが、夏バテの症状。
ビタミンB1はエネルギーをつくり出すのサポート役。しかし暑さによってビタミンB1が汗と共に流れ出てしまうと、食べてもエネルギーをつくり出すことができず、やがて「だるい・食欲がない」といった症状が現れるのです。

fd400779 (1)ちなみにビタミンB1の体内での消費量を夏と冬で比較すると、夏場の消費量はなんと3倍以上。
ビタミンCに至っては約5倍も消費されるというデータもあることから、夏バテを防止するためにも、この二つは積極的に摂取する必要があります。

そんな夏に欠かせない栄養素ですが、不思議なことに夏野菜にはたっぷりとこれらが含まれているのです。
ビタミンCは、夏の代名詞でもあるトマト・きゅうりに。しかもほとんどが水分でできているため、食べるだけで体温を下げてくれるので、ビタミンB1の流出も抑えることができるのです。
そしておやつに嬉しいとうもろこしには、ビタミンB1が。水溶性のビタミンは熱で壊れやすいといわれていますが、とうもろこしに含まれるビタミンは茹でても壊れにくいなど、手軽に美味しく摂取できるのです。

このように旬のものを食べるだけでも、疲れにくい体をづくりに繋がります。
なかでも灼熱のスペインで生まれたガスパチョは、夏野菜をふんだんに摂取することができる夏バテ防止スープ。
火を使わないので暑い日でも簡単に調理できるだけでなく、熱に弱い水溶性ビタミンの栄養素を壊しません。
さらにはオリーブオイルのパワーによってトマトに含まれる脂溶性のビタミンEの力を引き出すなど、パーフェクトな夏レシピ。
食欲がないと感じたら、今日にでも作ってみましょう。

【ガスパチョのレシピ 3人分】
トマト……2個
ピーマン……1個
きゅうり……1本
たまねぎ……1/6個
にんにく……1片
水に浸してからギュッと水を絞ったバゲット(パン)の白い部分……1/4本
水……80ml

<調味料>
オリーブオイル……大さじ2
ビネガー……大さじ2
塩……小さじ1/2
こしょう……少々

全ての材料をミキサー(ブレンダー)で滑らかになるまで混ぜ、冷蔵庫で冷やしてできあがり!
好みでバジルやスイカなど、夏野菜を加えてみてください!