紅茶の起源とアフタヌーンティー文化

calendarさる10月1日と10月31日は「日本茶の日」。
そしてその翌日11月1日は「紅茶の日」「玄米茶の日」と、10月から11月にかけてお茶の記念日が続きます。
ちなみに10月1日の日本茶の日は、1587年に豊臣秀吉が北野の松原で大茶会を開いた故事に由来して、日本最大級の緑茶飲料メーカーが制定したもの。
10月31日の日本茶の日は、1192年に臨済宗の栄西が茶の種子と製法を中国(宋)から持ち帰ったとして制定されたようですが、制定者は不明のようです。

その他、紅茶の日は三重県出身の大黒屋光太夫という人物がロシアのお茶会に招かれ、日本人として初めて本格的な紅茶を飲んだことが由来のようですが、これら全ての「お茶」は、そもそも中国が起源。
文献などによると中国では唐の時代からお茶が飲まれ始め、一般市民に広く浸透したのは宋の時代と言われています。
つまりは栄西が中国(宋)から日本にお茶を持ち込まなければ、今の日本茶文化もなかったという訳です。

さらには意外かもしれませんが、紅茶も中国が発祥の地。chinese
紅茶と聞くとヨーロッパのイメージがありますが、初めて紅茶の茶樹が発見されたのは中国とのこと。
もともと欧州へは緑茶が中国より輸出されていたのですが、香りの強いものを好むヨーロッパ人の口に合う紅茶の輸出量が増え、紅茶文化が定着したようです。

現在ではヨーロッパを起源とする「アフタヌーンティー」の文化が中国に逆輸入され、中国では休日にお茶をゆったりと楽しむ文化が広まっていますが、そんなアフタヌーンティーを日本の家庭でも、もっと手軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。

そもそもアフタヌーンティーとはその昔、観劇を楽しむ上流階級の人々が、観劇の前に食したもの。
夕食が観劇終わりとなるため、小腹を満たす目的があったわけですね。

アフタヌーンティーの基本は「フルティー」と呼ばれ、ケーキスタンドにサンドイッチ・スコーン・菓子を乗せたもの。
正式なアフタヌーンティーには、日本のお茶文化同様に様々な作法がありますが、自宅で楽しむ分には、好きなものを好きなだけケーキスタンドに配置してみてはいかがでしょうか。
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ケーキスタンドの使い方の基本としては、3段のケーキスタンドの一番下がサンドイッチやスコーンなどのお食事パン。そして真ん中がケーキなどの生菓子で、一番上にクッキーなどの焼き菓子を置いて使用します。
食事の順番としてはケーキスタンドの下の段から上の段へと、「ご飯→デザート」の順番で食べ進めますが、最近ではケーキバイキングのように3段全てケーキというお店もあるようで、時代とともに文化も変わっているようです。

紅茶だけでなくフレーバーグリーンティーなども取り入れて、日本ならではのアフタヌーンティーを楽しんでみても◎。
水分補給とお茶の抗菌パワー、そして心を満たしてくれるゆったりとした時間で、乾燥するこの時期を乗り切りましょう。