花粉症

昨シーズンの冬は雪が多く厳しい寒さが続き、春の訪れがとても待ち遠しく感じました。しかし、花粉症患者にとって春は花粉症に悩まされる辛いシーズンでもあります。近年、花粉症患者が急増と言われていますが、周りでも花粉症に悩まされる人が増えているのではないでしょうか。

花粉症はそれまで症状が出ていない人も、花粉症1ある時を境にいきなり症状が出始めることもあります。よく溢れるコップの水に例えられているので聞いたことがあるかもしれません。水がいっぱいになるとコップから水が溢れてしまう様に、抗体が許容量を超えると花粉の症状が現れるというものです。花粉症ではない人も、実は他人事ではないということなのです。

現在、花粉症の原因となる花粉は60種類とも言われていますが、代表的なのがスギ花粉です。日本の国土面積に対し、スギ林の占める面積が12%もの広さなのです。この数字には正直、驚かされます。地域によりスギ林の占める面積にも違いがありますので、スギ林が多い地域は花粉飛散量も比例して多くなってしまいます。スギ花粉の飛散は2月頃からから始まることが多いのですが、その後にはヒノキ花粉が4月から5月頃に飛散しますので、両方の花粉にアレルギーをもつ人は半年近くもの長い期間花粉症に悩まされています。

アレルギーは実は体を守るための機能が過剰反応して引き起こすという事はご存知でしょうか?
人の体はウイルスなどが体内に入った時に抗体をつくり異物を排除しようとする免疫機能があります。本来は体を守る為の機能ですが、この抗体と花粉などのアレルゲンが反応してヒスタミンという化学伝達物質を活性化させてしまいます。このヒスタミンは通常は言わば休眠状態。それが花粉やウイルス、ケガ、時には薬などによって過剰に活性し、その結果アレルギー症状を引き起こす要因になっているのです。その為、ヒスタミンの過剰な活性化を抑制することにより症状も軽減できると言われています。ヒスタミンの活性化の抑制にはビタミンCやケルセチン、プロメラインなどの摂取が有効と言われており、花粉症対策に有効なサプリメントとしても紹介されています。

その他、普段の食事でも花粉症対策ができます。空気清浄機3消化器官や呼吸器官の強化に効果的なのが緑黄色野菜や柑橘類などに含まれるビタミンA・ベータカロテン。花粉の時期は特に積極的に摂取したい食材です。

とはいえ、何といっても花粉をブロックして体内に入れないことが最大の花粉対策。外出時は必ずマスクや花粉防止メガネの着用。花粉飛散量の多い日はできるだけ外出を控える。帰宅時には髪の毛や衣服に付着した花粉を払ってから家に入る様にして、室内に花粉を持ちこまない。鼻うがいをこまめにする。掃除は濡れ布巾やウエットシートで拭き掃除をしてから掃除機をかける。空気清浄機の活用も有効的です。これらの対策を日頃の習慣にして、花粉のシーズンを乗り切りましょう。