今年も決行!打ち水でマイナス2℃を目指そう

97150e624273c5a73e9c33170bab4c40_s毎年夏になるとはじまる”打ち水強化月間”。
環境改善を考えるNPOが集まりスタートしたもので、各地でイベントも開催されています。

今年は7/23〜8/23が強化月間。都庁で行われた打ち水イベントはニュースにもなっていましたが、そもそも打ち水は江戸時代から続く庶民の文化。俳句の季語として詠まれたり、浮世絵にその姿が描かれるなど夏の日常の一コマだったのです。

いつの間にか消えてしまった夏の風物詩ですが、その風景を取り戻し温暖化による猛暑の気温を下げようと始まったものがこのムーブメント。インスタグラムでは打ち水の様子がシェアされるなど、いまや現代的にアレンジされたエコでオシャレな夏の風物詩となりつつあるのです。

e3c6e91b269bd91493b636d081e5749b_s80年後、今より約5度も平均気温が上昇する可能性があると言われていますが、その最大の原因は二酸化炭素の増加。それに加え、都市がコンクリートやアスファルトで固められたため、熱を放出しにくくなったことも要因といわれています。

現に、田畑の多い地方とコンクリートジャングルの都市部では、同じ気候条件でも気温に差があるといったデータも。都市ならではの暑さが加速しているというワケです。

また、昔は考えられなかった亜熱帯のようなゲリラ豪雨が夏になると頻発するようになりましたが、これはヒートアイランドが加速しているため。コンクリートやアスファルトが熱を蓄えることで起きるヒートアイランドですが、この熱を冷ますことが打ち水の目的のひとつ。コンクリート・アスファルトの地面に水をかけることで、気化熱として大気中に熱を逃がすのです。

江戸時代から続く打ち水…と聞くと、茶の湯や着物のように作法があるように感じますが、内容は水を適度に撒くだけと至ってシンプル。エコな暮らしが根付いていた江戸に思いを馳せるのであれば、お風呂の残り湯を使用するなど、よりエコを心がけると良いかもしれません。
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大々的に打ち水を行ったエリアの気温が2度近く下がったというデータあるなど、その効果は実証済み。お子さんがいるご家庭であれば、水鉄砲などのおもちゃを使って遊びながら行ってみてはいかがでしょう。

みんなで打ち水を行えば夏場の気温が下がり、エアコンを使用する頻度が減る。すると室外機からの熱が減り気温が下がるといった風に、良い循環が生まれると良いですね。