PM2.5が食品・水質に及ぼす影響とは?

maskここ数日はPM2.5の飛来が収まっているようですが、春風が強くなるこれからの季節は注意が必要です。
特にPM2.5は3月から5月にかけて濃度が上昇するとのデータがあるため、外出時にはマスクを持参・着用した方が良いでしょう。

2月末には「注意喚起」が西日本を中心に度々発令されるなど、この時期になると花粉の飛来とともに怖い怖いと言われるようになったPM2.5。
ではPM2.5の正体とは何なのでしょうか。
また超微粒子は、私たちの「飲食」にどのように影響を及ぼすのでしょうか。

そもそもPM2.5には特定の物質はなく、大気中の粒径2.5μm以下の微粒子を指すだけ。
その中身は特に規定されていないのです。
pm2.5ただ現時点では、主に工場などから出る排ガスや石油からの揮発成分などが大気中で変化したものであるため、硫酸塩が主な物質。
これに加え、炭素・硝酸・マグネシウム・ナトリウムなどの物質が続きます。

ここで食に詳しい方であれば、PM2.5に含まれる物質に違和感を感じた方もいるのではないでしょうか。
無機塩は一般的な食卓塩ですし、硝酸塩は加工肉の発色剤。
そうです。実はPM2.5の正体は、食品添加物に非常に酷似しているのです。
しかも、1日あたり平均値70μg/m3を超えると注意喚起が発令されますが、加工食品ばかりを摂取していれば、この注意喚起レベルを超える添加物を摂取している可能性もあります。

PM2.5は呼吸器に付着すると健康被害を及ぼしますが、食品添加物は口から摂取します。
また、食品添加物は安全性が認められていますが、PM2.5は発がん性があると国際がん研究機関が認定しています。
このようにPM2.5と食品添加物は同等に考えるものではありませんが、物質は酷似しているということを、まずは知る必要があるでしょう。

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現状、PM2.5が水質や野菜などの生鮮食品に悪影響を及ぼすまでには至っていません。
それは、洗い流すことによって取り除くことが可能である点や、口からの微量摂取は、特に問題ないとされているため。
また、浄水場ではろ過工程によってPM2.5を取り除くことができるため、水道水も問題はありません。

このように、現時点では問題なしとされていますが、今後含まれる物質が解明されるとともに、問題が変化する可能性は否めません。
食品や水質への影響が懸念されるPM2.5ですが、それ以前に私たちは多くの食品添加物に囲まれています。
PM2.5が食品や水質に及ぼす影響よりも先に、もしかすると「食」や「水」そのものを考える必要があるのではないでしょうか。