前回のコラムで干しエノキの優れた力をご紹介しました。
食べるだけで内蔵脂肪を減らすことができるという夢のような成分「エノキタケリノール酸」。
「干しエノキ」を作ったら、後はいかにこの優れた成分「エノキタケリノール酸」を効率よく体に吸収させるか!です。
まず、基本の「エノキ茶」の作り方をご紹介します。
作り方はとても簡単です。
用意するものはお湯と「干しエノキ」だけ。
—ポイント—
●お湯の最適温度 95℃
●お湯の量 300~500cc
●干しエノキ 5g(1日の摂取量です)
●抽出時間 30分以上
抽出時間が30分以上と長いので、保温できるタイプの容器で抽出するとよりベターです。
そのままエノキ茶として飲むのも良し、具入り調味料のように料理にも使えます。エノキの凝縮された旨みがたっぶり抽出されていますので、おいしさもUP。
お勧めは朝食のお味噌汁をエノキ茶で作ることです。
エノキの旨みのおかげで味噌もいつもより少量でも十分美味しくいただけます。嬉しい減塩にも。
干しエノキにしているので噛みごたえも増し、自然に咀嚼回数が増えます。
咀嚼回数が増えると、脳が刺激を受けて食事量もいつもより少なくても満腹感を感じることができます。
具のエノキは飲んでしまわずに、しっかり噛んで食べましょう。
このお味噌汁に糸寒天や棒寒天を細かく裂いたものを最後にトッピングとして入れると便秘改善にも。
食物繊維には水溶性と不陽性の二種類ありますが、エノキには両方の性質を持ち合わせてはいますが、含有量のほとんどが不要性食物繊維です。そこで、寒天を加えることで水溶性食物繊維の摂取量をプラス。
不要性食物繊維は腸の働きを活発にし、水溶性食物繊維は不要性食物繊維だけでは不足する便の水分をを補ってくれます。
寒天を煮るとすぐに煮崩れますので、火をとめてから最後に加えると食感も残り、おいしくいただけます。
このように食材は組み合わせにより相乗効果をもたらせてくれます。
例えば、エノキとタコ、そしてキュウリを組み合わせると・・・
まず、タコにはベタインとタウリンという成分が含まれています。ベタインは体内で糖の吸収を防ぎ、コレステロールを下げる働きが、タウリンには血圧の上昇を抑え、コレステロールや中性脂肪の排泄を促す効果もあります。
そして、キュウリにはカリウムが多く含まれ、体内の余分な塩分を排泄する他、利尿作用もありむくみ予防に効果があります。
そこに、内蔵脂肪を減らすエノキ。ダイエット効果抜群の一品になります。
アサリにもタウリンというコレステロールや中性脂肪の排泄を促す効果がありますので、肥満を予防する相乗効果が。エノキ茶に味付けをしてスープパスタにすると簡単に作れます。
エノキ茶はこのように料理にも簡単に取り入れることができます。他にもスープや、あんかけ料理、これからの季節は和風だしと塩少々で味付けを片栗粉でとろみをつけると即席タレに。冷してから冷ややっこにかけたり、さしみコンニャクにかけたりと重宝します。
「エノキタケリノール酸」は熱にも強い成分で高温でも0度以下でも損なわれませんので、どんどん活用しましょう。
この「エノキタケリノール酸」の内蔵脂肪減少効果は即効性があるものではありませし、過剰に取り過ぎても良くありません。1日5gの摂取量は必ず守りましょう。
そして、効果には個人差がありますが、横浜薬科大学教授 医学博士の渡邉泰雄先生の研究結果では2週から3週目頃から内蔵脂肪減少効果が表れ始めたそうです。
毎日のお茶の時間や料理などに取り入れて、継続してみてはいかがでしょうか。